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計測と分析

コンバージョンAPIと拡張コンバージョンの設定|違いと手順

原田 真之

監修 原田 真之(株式会社TUKURO 取締役)

公開 2026.10.16/更新 2026.10.18・約6分で読めます

この記事の結論

コンバージョンAPI(CAPI)は、Meta広告の成果をサーバーから Meta に送る仕組みで、Meta ピクセルと併用し、イベントIDで重複を除くのが推奨の設定です。Google広告の拡張コンバージョンは、申し込み時のメールアドレスなどをハッシュ化して送り、成果の計測を補う仕組みです。どちらも、ブラウザのタグだけでは取りこぼす成果を補い、自動入札の判断材料を増やすために設定します。

「管理画面のコンバージョンが、実際の問い合わせより少ない」。広告を運用していると、こうしたずれによく出会います。ブラウザのタグ(Meta ピクセルや Google タグ)だけで計測していると、ブラウザの設定や Cookie の制限、広告ブロックなどで、成果を取りこぼすことがあるためです。この取りこぼしを補うのが、Meta広告のコンバージョンAPI(CAPI)と、Google広告の拡張コンバージョンです。

コンバージョンAPIと拡張コンバージョンの違い

どちらも「ブラウザのタグだけでは足りない部分を補う」ための仕組みですが、補い方が違います。

項目コンバージョンAPI(Meta)拡張コンバージョン(Google広告)
何をするか成果のイベントをサーバーから Meta に送る成果のときに得たメールアドレスなどをハッシュ化して送り、計測を補う
送る経路自社のサーバー(またはパートナー・ゲートウェイ)主に Google タグ(サーバーやAPIからも可)
一緒に使うものMeta ピクセル(併用が推奨)既存のコンバージョン タグ
個人情報の扱いメール・電話などは SHA-256 でハッシュ化メール・電話・氏名・住所を SHA-256 でハッシュ化
主な設定方法パートナー連携/コンバージョンAPI ゲートウェイ/直接の実装Google タグ/Google タグマネージャー/Google 広告 API

コンバージョンAPI(CAPI)の仕組み

コンバージョンAPIは、購入や問い合わせなどのイベントを、ブラウザを通さず、サーバーから直接 Meta に送る仕組みです。ブラウザ側で計測が止められても、サーバーから届いた分は記録されます。

Meta は、ピクセルとコンバージョンAPIを両方使う設定を推奨しています。両方から同じイベントが届くので、そのままでは二重に数えられてしまいます。そこで重複を除く設定が必要です。

コンバージョンAPIの設定手順

コンバージョンAPIの設定手順
  1. 1

    設定の方法を選ぶ

    使っているカートやCMSに Meta との連携があればそれを使う。なければコンバージョンAPI ゲートウェイか、自社のサーバーに実装する

  2. 2

    アクセストークンを発行する

    直接実装する場合は、イベントマネージャで発行する

  3. 3

    送るイベントを決める

    購入(Purchase)、リード(Lead)など、広告の最適化に使うものから

  4. 4

    顧客の情報を添える

    メールアドレスや電話番号(ハッシュ化)、IPアドレス、ブラウザの情報、ピクセルが作る識別子など。添える情報が多いほど、Meta が人と結びつけやすくなります

  5. 5

    イベントIDをそろえる

    ピクセルとサーバーで同じ event_id を送る

  6. 6

    テストイベントで確かめる

    イベントマネージャのテストイベントの機能で、届いているかと、重複が除かれているかを見る

イベントマネージャには、送った情報がどれだけ人と結びつけられているかを示すイベントマッチクオリティが表示されます。低い場合は、添えている顧客の情報が足りないことが多いので、送れる項目を見直します。

拡張コンバージョンの仕組み

Google広告の拡張コンバージョンは、成果のときにサイトで得たメールアドレス・電話番号・氏名・住所などのファーストパーティデータを、SHA-256 でハッシュ化して Google に送る仕組みです。Google は、ログインしている Google アカウントの情報と照らし合わせて、広告と成果を結びつけます。Google 広告ヘルプでは、計測の精度を高め、入札の最適化に役立つと説明されています。

拡張コンバージョンには2種類あります。

拡張コンバージョンの設定手順

  1. Google広告の「目標」→「コンバージョン」の設定で、拡張コンバージョンをオンにし、顧客データに関する規約に同意する
  2. 設定の方法を選ぶ:Google タグ、Google タグマネージャー、Google 広告 API のいずれか
  3. 送る項目を決める:まずメールアドレス。取れるなら電話番号・氏名・住所も
  4. フォームの送信時に、入力されたメールアドレスなどをタグに渡す(Google タグなら user_data の設定)
  5. コンバージョン アクションの画面で、拡張コンバージョンの状態と診断を確かめる

Google タグで設定する場合、Google がデータを送る前にハッシュ化します。自社でハッシュ化してから渡すこともできます。

どちらから始めるか

両方の広告を使っているなら、広告費が多いほう、または自動入札に頼っているほうから始めるのが一般的です。自動入札は記録された成果をもとに入札を決めるため、計測の取りこぼしが少ないほど、判断の材料が増えます。

どちらも、フォームの送信のときに「メールアドレスなどを受け取り、タグやサーバーに渡す」という作業が共通しています。同じタイミングで両方を設定すると、フォームを触る回数が1回で済みます。申し込みごとの一意のID(注文番号など)も、Meta の event_id と Google広告の取引ID(transaction_id)に同じ値を使うと、あとから照らし合わせやすくなります。

設定したあとに確かめること

設定したあとに確かめる4点
  • 管理画面の成果の数と、問い合わせや受注の実数を、週ごとに突き合わせる
  • 重複を除けているか(Meta で成果が急に2倍近くになっていないか)
  • フォームやサンクスページを作り直したときに、タグとイベントIDの受け渡しが壊れていないか
  • 自社のプライバシーポリシーに、広告の計測のためのデータの扱いが書かれているか

計測は、一度設定して終わりではありません。サイトの改修のたびに壊れることがあり、壊れると自動入札がずれた数字で学習してしまいます。成果の急な変化に気づいたら、まず計測を疑うのが基本です。

よくある失敗と防ぎ方

設定そのものより、設定のあとに気づかないまま放っておくことで困る例が多く見られます。

よくある失敗起きること防ぎ方
ピクセルとサーバーで event_id がそろっていない同じ申し込みが二重に数えられ、成果が多く見えるテストイベントで、片方だけが残っているかを確かめる
サーバーから送るイベント名がピクセルと違う重複が除かれず、別のイベントとして数えられるイベント名の一覧を作り、ブラウザとサーバーでそろえる
メールアドレスをフォームからタグに渡せていない拡張コンバージョンの状態に問題が出たまま、計測が補われないコンバージョン アクションの診断を、設定の翌週にも見る
確認用の送信や社内の試しの申し込みまで成果になる実際の申し込みより成果が多くなり、自動入札がずれる社内のテストの送信の扱いを決め、数を突き合わせて確かめる
担当者が変わり、何をどこで設定したか分からないサイトの改修で計測が壊れても、直す人がいない設定の方法、送っている項目、確かめ方を1枚にまとめて残す

数を突き合わせるときは、管理画面の成果と社内の実数が完全には一致しないことを前提にします。計測の範囲や、成果を数える日付の基準が違うためです。差が急に広がったか、急に縮んだかという変化に目を向けると、計測の異常に気づきやすくなります。たとえば、毎週の突き合わせで管理画面の成果が実数のおよそ8割だったのに、ある週から5割に下がった場合は、その週にサイトの改修やタグの変更がなかったかを先に確かめます。比べる割合は会社ごとに違うので、自社のふだんの割合を記録しておくことが大切です。記録は、週ごとの日付と2つの数を並べるだけで十分です。

インハウスマーケでできること

インハウスマーケのインハウスAIは、Google広告・Meta広告を毎朝点検し、コンバージョンの急な減少などの変化を Slack・Chatwork・Google Chat・メールでお知らせします。計測が止まったときの早い発見に役立ちます。タグの設定そのものは行いません。料金は月5万円(税別)からです。

よくある質問

Q. コンバージョンAPIを入れたら、Meta ピクセルは外してよいですか?
Meta は、ピクセルとコンバージョンAPIを両方使う設定(冗長設定)を推奨しています。両方から同じイベントを送る場合は、イベントIDとイベント名をそろえて重複を除きます。
Q. 個人情報をそのまま送って大丈夫ですか?
どちらの仕組みも、メールアドレスや電話番号などは SHA-256 でハッシュ化して送るのが前提です。Google広告の拡張コンバージョンでは、顧客データに関する規約への同意が必要です。自社のプライバシーポリシーで、広告の計測のためにデータを使うことを説明しているかも確かめます。
Q. 開発者がいなくても設定できますか?
できる場合があります。Meta はショッピングカートなどのパートナーとの連携やコンバージョンAPI ゲートウェイを用意しており、Google広告の拡張コンバージョンも Google タグや Google タグマネージャーで設定できます。フォームの作りによっては、エンジニアの手が必要になります。
Q. 設定がうまくいっているかはどこで分かりますか?
Meta はイベントマネージャで、イベントの受信状況や重複の除外、イベントマッチクオリティを確認できます。Google広告は、コンバージョン アクションの画面で拡張コンバージョンの状態や診断を確認できます。
Q. 設定すると成果が上がりますか?
計測の精度が上がることで、記録される成果が増えたり、自動入札の判断材料が増えたりすることはありますが、広告の成果そのものが上がるとは限りません。何がどれだけ変わるかは、サイトの作りや元の計測の状態によって違います。

参考にした公式の情報

原田 真之

この記事の監修

原田 真之株式会社TUKURO 取締役

サイバーエージェントでインターネット広告事業に11年携わり、累計100社超のマーケティング戦略を立案。売上を最大20倍まで伸ばした実績を持つ。運用型広告の実務と、成果につながる設計を専門とする。

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