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Google広告のCPAが悪化する原因と、確かめる順番

原田 真之

監修 原田 真之(株式会社TUKURO 取締役)

公開 2026.10.16/更新 2026.10.18・約6分で読めます

この記事の結論

Google広告のCPAが悪化したときは、まず計測が壊れていないかを確かめ、次にCPAを「クリック単価」と「コンバージョン率」に分けて、どちらが悪くなったかを見ます。クリック単価が上がったなら入札・競合・品質、コンバージョン率が下がったなら検索語句・広告・LP・計測に原因があることが多いです。変更履歴と照らし合わせると、いつ何が起きたかを絞り込めます。

「先月まで1件1万円で取れていたのに、今月は1万5千円になっている」。Google広告を運用していると、CPA(コンバージョン単価、獲得単価)が急に悪くなる場面に何度も出会います。このとき、入札や予算をいきなり触ると、かえって状況が分かりにくくなります。原因を順番に確かめていけば、多くの場合はどこで何が起きたかを絞り込めます。

CPAが悪化したら、まず何を見るか

最初に確かめるのは計測が正しく動いているかです。次に、CPAを2つの指標に分けて、どちらが悪くなったかを見ます。

CPAは次の式で表せます。

指標式悪くなると
CPA費用 ÷ コンバージョン数上がる
クリック単価(CPC)費用 ÷ クリック数上がる
コンバージョン率(CVR)コンバージョン数 ÷ クリック数下がる

CPAは「クリック単価 ÷ コンバージョン率」でもあります。クリック単価が上がったのか、コンバージョン率が下がったのかで、疑う場所がまったく変わります。

原因を確かめる順番

次の順に確かめると、手間の少ないものから原因をつぶせます。

  1. 計測の不具合:タグが外れた、サンクスページのURLが変わった、フォームを作り直した。コンバージョンが0件の日が急に続く場合は、まずここを疑います
  2. 自社の変更:変更履歴で、入札戦略・目標CPA・予算・キーワード・広告・配信地域を最近変えていないかを見ます
  3. 検索語句の変化:検索語句レポートで、成果につながらない語句への表示が増えていないかを見ます
  4. 競合の動き:オークション分析で、他社の表示シェアや重複率が上がっていないかを見ます
  5. 広告とLP(ランディングページ):広告の不承認、LPの改修、表示速度の低下、フォームの項目の追加がないかを見ます
  6. 季節と需要:前年の同じ時期にも同じ動きがあったか、商品の在庫や価格を変えていないかを見ます

クリック単価が上がったときの原因と対応

クリック単価が上がっている場合は、オークションで払う金額が増えています。主な原因と対応は次のとおりです。

原因確かめ方対応の例
入札や目標CPAを上げた変更履歴変更の前後で成果を比べ、戻すかを決める
競合が増えた・入札を上げたオークション分析勝ちやすい語句や時間帯に予算を寄せる
広告の品質が下がった品質スコア・推定クリック率広告文と検索語句の一致を見直す
自動入札が上位表示を狙っている入札戦略のレポート目標の値が実態と合っているか見直す

競合が強くなっている場合、自社だけで単価を下げるのは難しいことがあります。そのときは、成果の出ている語句・地域・時間帯に予算を寄せ、成果の悪いところを絞るほうが現実的です。

コンバージョン率が下がったときの原因と対応

コンバージョン率が下がっている場合は、クリックしたあとに申し込まない人が増えています。原因は広告の外にあることも多いです。

自動入札を使っているときの注意

目標CPAやコンバージョン数の最大化などの自動入札では、Google がオークションごとに入札を決めます。設定の変更や大きな予算の変更のあとは、学習の期間に入り、しばらく成果がぶれることがあります。入札戦略のステータスで、学習中かどうかを確認できます。

学習中にさらに設定を変えると、学習がやり直しになります。CPAが悪化しても、学習中であれば、変更は1つずつ・間をあけて行うのが基本です。また、自動入札はコンバージョンのデータを頼りに入札するため、計測が壊れていると入札そのものがずれます。ここでも計測の確認が先です。

見落としやすい原因

上の順番で確かめても原因が見つからないときは、次のような見落としがないかを確かめます。

悪化に早く気づく仕組み

CPAの悪化は、気づくのが遅れるほど無駄な費用が積み上がります。月末のレポートで初めて気づくと、1か月分の費用が戻りません。

早く気づくには、毎日か毎週、決まった指標を前の期間と比べることです。費用・コンバージョン数・CPA・クリック単価・コンバージョン率を、直近7日と前の7日で並べて、大きく動いたものだけを詳しく見ます。担当が兼任でも、見る指標と基準を決めておけば短い時間で済みます。

対応するときによくある失敗

原因が分かっても、対応のしかたで遠回りになることがあります。よく見られる失敗と防ぎ方をまとめます。

よくある失敗起きること防ぎ方
複数の設定を同時に変えるどの変更が効いたのか分からず、次に同じことが起きたときに使えない変更は1つずつ行い、日付と内容を記録する
全体の平均だけを見て判断する一部のキャンペーンや端末の悪化が、ほかの好調に隠れるキャンペーン別・端末別・地域別に分けて見る
前日と比べて一喜一憂するコンバージョンの計上の遅れやぶれに振り回される直近7日と前の7日など、同じ長さの期間で比べる
悪いキーワードを止めすぎる成果につながっていた語句まで止めて、件数が減る止める前に、期間を延ばしてコンバージョンの実績を確かめる
原因が広告の外にあるのに広告だけを直すLPや商品の条件の変化が放っておかれ、数字が戻らないサイトや営業の担当とも、最近の変更を共有する

対応したあとは、変更の前と後で同じ長さの期間を比べて、CPAが戻ったかを確かめます。戻らない場合は、確かめる順番の表に戻って、次の候補を調べます。

インハウスマーケでできること

インハウスマーケのインハウスAIは、Google広告・Meta広告を毎朝点検し、コンバージョンの急な減少やCPAの悪化、成果の悪いキャンペーン、コンバージョンのない検索語句などを見つけて、Slack・Chatwork・Google Chat・メールで提案します。原因の判断と対応は担当者が行い、承認したものだけが反映されます。料金は月5万円(税別)からです。

よくある質問

Q. CPAが悪化したら、すぐに入札を下げるべきですか?
原因が分かる前に入札を下げると、コンバージョン数まで減ることがあります。先に計測の不具合や検索語句の変化を確かめ、クリック単価が上がっていることが原因だと分かってから入札を見直すのが安全です。
Q. 自動入札に切り替えた直後にCPAが悪くなりました。
自動入札は、設定を変えたあとしばらく学習の期間があり、その間は成果が安定しないことがあります。Google 広告ヘルプでも、入札戦略のステータスで学習中かどうかを確認できると説明されています。数日で判断せず、期間を区切って比べます。
Q. CPAの悪化はどのくらいの期間で判断すればよいですか?
コンバージョン数が少ないアカウントでは、1日や2日の数字はぶれが大きく、判断の材料になりません。一般的には、直近1〜2週間を前の同じ長さの期間と比べ、コンバージョンまでの日数が長い商材ではさらに長い期間で見ます。
Q. 競合が増えたかどうかはどこで分かりますか?
Google広告の「オークション分析」で、同じオークションに参加している他社の表示シェアや重複率を確認できます。自社の表示シェアが下がり、他社の数字が上がっていれば、競合の強まりが原因の1つと考えられます。

参考にした公式の情報

原田 真之

この記事の監修

原田 真之株式会社TUKURO 取締役

サイバーエージェントでインターネット広告事業に11年携わり、累計100社超のマーケティング戦略を立案。売上を最大20倍まで伸ばした実績を持つ。運用型広告の実務と、成果につながる設計を専門とする。

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