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SNS広告運用代行の費用と選び方|制作費まで含めた見方

加藤 健太

監修 加藤 健太(株式会社TUKURO 執行役員)

公開 2026.10.21/更新 2026.10.21・約6分で読めます

この記事の結論

SNS広告運用代行の費用は、一般的に広告費の20%前後の運用手数料が中心ですが、検索広告と違ってクリエイティブ(画像・動画)の制作と入れ替えが成果を大きく左右するため、制作費の扱いで総額が変わります。選ぶときは、料率に加えて、月に何本のクリエイティブを作って試すか、計測(ピクセルとコンバージョンAPI)をだれが整えるか、アカウントの名義はどちらかを確かめます。

SNS広告の運用代行を検討するとき、検索広告(リスティング広告)の代行と同じ感覚で料率だけを比べると、あとから制作費がかさんで総額が想定を超えることがあります。この記事では、SNS広告運用代行の費用の目安と、検索広告と違う点、代行会社を選ぶときの確かめ方をまとめます。

SNS広告運用代行の費用は手数料と制作費で決まる

SNS広告運用代行の費用は、一般的に広告費の20%前後の運用手数料に、画像や動画の制作費が加わる形が目安です。検索広告では文字の広告文が中心ですが、SNS広告では画像・動画の出来が成果を大きく左右するため、制作の扱いで総額が変わります。

費目目安確かめること
運用手数料広告費の15〜20%前後計算の基準と最低手数料
最低手数料月数万円〜どの広告費から料率に切り替わるか
制作費(画像)手数料に含む、または1点ごと月に何点まで含まれるか、修正は何回までか
制作費(動画)1本ごと、または月額尺・本数・素材の用意はどちらか
初期費用無料〜十数万円ピクセルやコンバージョンAPIの設定が含まれるか

制作費は、会社によって形がまったく違います。月に数点のバナーを手数料に含める会社もあれば、1点ごとに見積もる会社、素材は広告主が用意する前提の会社もあります。総額を比べるときは、月に何本のクリエイティブを新しく作るかを決め、その本数で各社に見積もってもらうと公平に比べられます。

検索広告の代行と違う3つの点

SNS広告の運用は、探している人に答える検索広告と違い、まだ探していない人の目にとまることを狙う広告です。そのため、代行に求める力も変わります。

違い検索広告SNS広告
成果を左右するものキーワードと入札、広告文クリエイティブ(画像・動画)と、届ける相手
よく行う作業検索語句の確認、除外キーワードクリエイティブの入れ替えと検証、広告の疲弊の見極め
計測の要Google広告のコンバージョン、拡張コンバージョンピクセルとコンバージョンAPI(CAPI)

クリエイティブが疲れる

SNS広告は、同じ人に同じ広告が何度も表示されると、クリック率が下がり、獲得単価が上がっていきます。これを広告の疲弊と呼びます。代行会社がフリークエンシー(1人あたりの平均表示回数)やクリック率の推移を見て、どのくらいの間隔で新しいクリエイティブを入れるかを決めているかは、面談で確かめたい点です。

配信の調整はAI任せの部分が大きい

Meta広告では、Advantage+ のように、配信先や配置をAIが選ぶ仕組みが広がっています。人が細かく相手を絞り込む作業は減り、その分、**AIに何を学ばせるか(成果の定義と計測)**と、AIに渡すクリエイティブの幅が運用の中心になっています。

計測の設定が成果を左右する

ブラウザのクッキーの制限で、ピクセルだけでは成果を取りこぼしやすくなっています。サーバーから成果を送るコンバージョンAPI(CAPI)をあわせて使うと、計測の抜けを減らせます(Meta for Developers)。この設定をだれが行うか、別料金になるかを確かめてください。

媒体ごとの向き不向き

どのSNSに出すかは、商材と、届けたい相手の年代や関心で決まります。一般的な向き不向きの目安は次のとおりです。

媒体向いている商材・目的の目安
Meta広告(Facebook・Instagram)幅広い年代、EC、店舗、BtoBのリード獲得まで対応の幅が広い
Instagram(リール・ストーリーズ)見た目で伝わる商材、美容・ファッション・飲食
TikTok若い層、動画で伝わる商材、認知の拡大
X話題性のある商材、イベントや新商品の告知
LINE国内の幅広い利用者への告知、既存顧客への再訴求

最初から複数の媒体に広げると、予算が分散して、どの媒体でも学習に必要なデータがたまりにくくなります。まず1つの媒体で計測と勝ちパターンを作り、それから広げるのが一般的な進め方です。

見積もりと面談で確かめること

SNS広告運用代行は、料率・制作・計測・アカウントの名義の4つを確かめると、比較の抜けが減ります。

SNS広告運用代行で確かめること
  • 手数料の料率と計算の基準、最低手数料
  • 月に新しく作るクリエイティブの本数と、制作費の扱い
  • クリエイティブの入れ替えの判断基準(フリークエンシーやクリック率など)
  • ピクセルとコンバージョンAPIの設定をだれが行うか
  • 広告アカウントとビジネスポートフォリオの名義
  • レポートで、クリエイティブごとの成果が見られるか

アカウントの名義は、Meta広告では特に大事です。自社のビジネスポートフォリオ(旧ビジネスマネージャ)に広告アカウントを置き、代理店にはパートナーとしてアクセス権を付ける形にすると、代理店を変えてもアカウントと履歴は自社に残ります(Metaビジネスヘルプセンター)。

レポートで見るべき数字

SNS広告の代行会社から届くレポートでは、成果の数と獲得単価に加えて、クリエイティブごとの数字を見ます。検索広告と違い、SNS広告の成果はどの素材が当たったかで大きく変わるため、キャンペーン全体の合計だけでは打ち手が見えないからです。

数字見る理由気にしたい動き
獲得単価(CPA)目標に対して届いているか2〜3週続けて上がっている
クリック率(CTR)素材が目にとまっているか同じ素材で週ごとに下がっている
フリークエンシー同じ人に何回届いているか上がり続け、クリック率が下がっている
クリエイティブ別の成果どの素材が成果を生んでいるか1本の素材に成果が偏っている

1本の素材に成果が偏っているときは、その素材が疲れたときに全体の成果が一気に落ちる心配があります。勝っている素材の要素(見出し・写真の構図・冒頭の数秒)を変えた案を、次の素材として用意しているかを確かめると、代行会社の運用の深さが分かります。

費用を抑えるための工夫

SNS広告の代行費用を抑えるには、制作と配信の分担を見直すのが効果的です。制作費は本数に比例して増えるため、社内で用意できる素材を増やすほど総額は下がります。

たとえば、商品の写真や使っている様子の動画は社内で撮り、テキストの載せ方や比率の調整だけを代行会社に頼む、という分け方があります。スマートフォンで撮った素材でも、SNSでは広告らしさが薄い分、反応が良いことも珍しくありません。また、レポートの頻度を週次から月次に変える、定例会を短くする、といった作業範囲の調整も、料率の交渉より通りやすいことがあります。

代行を始めるまでの流れ

SNS広告運用代行を始めるまで
  1. 1

    目的と成果を決める

    購入・問い合わせ・来店など、何を成果に数えるかを決める

  2. 2

    媒体を1つ選ぶ

    商材と相手から、最初に出す媒体を決める

  3. 3

    アカウントを自社名義で用意する

    ビジネスポートフォリオと広告アカウントを作り、代理店をパートナーとして追加する

  4. 4

    計測を整える

    ピクセルとコンバージョンAPIで成果が記録されるかを確かめる

  5. 5

    クリエイティブの本数と入れ替えの頻度を決める

    見積もりの前提をそろえる

SNS広告は、クリエイティブの量と質がそのまま成果に出やすい広告です。社内に撮影やデザインの力がある会社は、制作は自社、配信の調整だけを外部に頼む、という分け方も選択肢になります。

インハウスマーケでできること

インハウスマーケは、代理店とも広告主とも利害のない第三者の立場で、広告運用のインハウス化を支援しています。SNS広告を代行に任せているが、費用と成果が見合っているか分からない場合は、無料の簡易診断(10問・約5分)で、代行のままがよいか、併用か、内製化かの方向性をお出しします。自社でMeta広告を運用している会社には、広告の疲弊や成果の急な変化を毎朝点検して提案を届けるインハウスAI(月5万円・税別から)もあります。

よくある質問

Q. SNS広告の運用代行に制作費は含まれますか?
会社によって違います。月に数本までを手数料に含める会社、1点ごとに制作費を請求する会社、制作は自社で用意する前提の会社があります。SNS広告はクリエイティブの入れ替えが成果に響くため、何本まで含まれるかを見積もりの段階で確かめてください。
Q. どのSNSに広告を出せばよいですか?
商材と狙う相手で変わります。幅広い年代に届けたいならFacebook・Instagram(Meta広告)、若い層の動画ならTikTokやInstagramのリール、話題性やリアルタイムの話題ならXが候補になることが多いです。最初は1つの媒体で計測と勝ちパターンを作ってから広げるのが一般的です。
Q. SNSの投稿の運用と、SNS広告の運用は同じ会社に頼めますか?
両方を受ける会社もありますが、別のサービスとして料金が分かれていることが多いです。投稿の運用(アカウントの更新やコメント対応)と、広告の運用(予算と配信の調整)は求められる力が違うため、それぞれの実績を確かめるとよいでしょう。
Q. 少ない予算でもSNS広告の代行は頼めますか?
頼めますが、最低手数料と制作費があるため、広告費が月数十万円までだと実質の負担は大きくなりがちです。その規模では、自社で作った画像や動画を使い、配信の設定だけを相談する形や、自社で運用する形も比べる価値があります。

参考にした公式の情報

加藤 健太

この記事の監修

加藤 健太株式会社TUKURO 執行役員

人材業界、リサーチ会社のセールス責任者を経て、12年以上マーケティング領域に携わる。CRMマーケティングやLINE拡張ツールの法人セールスで、企業の顧客接点づくりとデータ活用を幅広く支援。スタートアップの事業拡大期も経験し、TUKUROでは執行役員として総合マーケティング事業を率いる。人材とマーケティングの両方を知る立場から、企業の課題に合う人材と施策を組み立てる。

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